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2023年3月1日、国家医療保障局より《2023年医薬集中購買・価格管理業務に関する通知》が発表された。
それでは今回発表された内容を紹介しよう。
《2023年医薬集中購買・価格管理業務に関する通知》
- 第一章 医薬品・医療用消耗材 VBP推進を堅持
- 第二章 VBP 精緻化管理レベルの向上
- 第三章 医薬品価格 総合管理の強化
- 第四章 医療サービス価格 改革・管理の推進
- 第五章 インプラント価格の継続的な管理
- 第六章 価格管理 管理・把握能力の向上
第一章・第二章の内容から、私が関心を持った箇所を青字にした。(上記スライド)
【青字箇所について】
- 国家VBP契約期間後の継続ルール・手続きについては、ご存じの通り各省の医療保障局が担当している。2021年11月3日に国家医療保障局から《国家組織医薬品集中帯量購買契約期間満了後の継続業務に関する通知》という文書名で、継続業務に関する“原則”・“方針”のようなものが発表された。しかしながら、未だ各省でルールが異なる。今回の発表から、2023年中にこれを規範化する文書が出ると予想される。
- 《“十四五”全民医療保障計画の通知》だと、2025年末までのVBP対象数が500種(国家+省級)なので、かなり早期に目標達成すると考えられる。
- 医療用消耗材のVBPは医薬品程のペースではないが、2023年も着実に実施される旨が今回発表された。体外診断試薬も今回取り上げられており、引続き状況を見守っていきたい。
第三章・第四章の内容から、私が関心を持った箇所を青字にした。(上記スライド)
【青字箇所について】
- “挂网”とは、省入札管理の位置づけとして現在使われている各省のプラットフォームのことだ。医療機関によっては、他省の挂网上の価格を見た上で、GPO(Group Purchase Organization)を現状でも行ってくる。今回の発表では、各省プラットフォームに分かれている情報を、システム的に一元化していこうという内容が記載されている。
- 医療サービス価格について。各省において診察費・X線撮影費・静脈注射費といったサービス項目ごとの費用が定められている。項目によっては、三級・二級・一級、或いは医師職位ごとの費用が定められている。上記スライド内の「5つの国家パイロット都市」では、医療費適正化に向けたパイロット業務が展開されている。
インプラントについてはこれまで取り上げてきたことがなく、私も勉強不足であるためコメントを控えさせていただく。
今回紹介した内容だが、2023年1月12日に全国医療保障工作会議にて発表された《医療保障局 2023年の重点業務》の「5.VBPによる医薬品・医療用消耗材の継続的な値下げ」に
関する内容に、価格管理に関するものを加えた内容だ。
タイトル通り“方針”しか述べられておらず、具体的な施策は今後発表される予定だ。
医療費抑制に向けて、医薬品から医療機器、そして医療サービス項目へと広がってきている。
これら方針がどのように具体化されるか、引続きウォッチしていきたい。
以上
この記事は各種公開情報・ibg経験等を基に、ibgが内容を作成したものです。