2023年5月9日、中国非処方薬協会主催の会議が開催された。
2000年1月に施行された《処方薬とOTC薬の分類管理弁法(試行)》の改定に向けて、企業側からの意見を収集するというのが本会議の目的だ。
上記は、OTC薬に関するこれまでの政策を1枚ものにまとめたスライドだ。
OTC薬が定義されてから20年以上経つが、OTC新薬上市に関するルールはまだ充分に整備されておらず、それに関する議論が今回行われた。
《処方薬とOTC薬の分類管理弁法(試行)》の内容を上記にまとめた。
中国では2000年1月から“OTC薬”という分類が定義され、その後“スイッチOTC”への切替要件などが政策として発表された。
しかしながらご存じの通り、海外上市済みOTC薬を、中国でOTC直接上市承認取得することは現状難しい。
こういった背景の下、今回2023年5月9日に開催された会議では様々な意見が出された。
- 海外での安全性実績データを中国でのOTC上市申請時に使用することの可能性
- 処方薬のような参比製剤の要求をOTC薬に適用することの難しさ
- 味・色・におい等のみを変更する際の申請プロセスの見直し
- 食事・飲料といった伝統的な疾病治療に属さないOTC薬治療に対する対応
- 患者さんがより理解しやすいようなラベル表記・添付文書に関して
OTCに関する政策の見直しは、国家薬品監督管理局の2023年重点業務範囲と言われている。
今後どのような政策の見直しが行われるのか?
引続き注視していきたい。
最後に、OTC薬に関する市場データを共有したい。
上記は、甲類OTC・乙類OTCごとの売上推移をまとめたものだ。
甲類OTC市場は2022年に1,500億元を超えた状況だ。
こちらは、チャネル別のOTC薬売上状況をまとめたスライドだ。
見ていただければ分かる通り、マクロ的には医療機関での売上比率が減り、その分オンライン薬局へと移りつつある状況だ。
以上
この記事は各種公開情報・ibg経験等を基に、ibgが内容を作成したものです。